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風をあつめて 第10章

2013年10月19日(土)/at MUSICASA
朗読:松浦このみ
ピアノ:西村由紀江
作品:原田マハ作「うつくしい墓」

選んだ作品によって、当日の心持ちが、作品に合わせたものになることに、気づきました。
今回は、落ち着いた、静かな作品を選んだので、私自身も、一日落ち着いていました。つもり。

昼の部で話しましたが、10年同じ会場でやっているのに、ピアノの位置と、私が朗読する位置を、毎回毎回、どの場所がベストなのか、10分から15分、もめます。
何度か男性陣がせーの、でピアノを持ちあげ、向きをかえて・・。
「なんで、去年の写真を持ってこないんだ」と、つぶやいたスタッフの一言に、みんな爆笑。
でも、なんとなく、「今年の場所」というのは、あるのですよね、この作品、この光、この衣装・・ならばここ、というものが。

毎年、朗読からスタートするのですが、今年は、西村さんのピアノ『水面のワルツ』からスタートしました。
西村さんの曲がつくってくれる世界に助けられ、私は気持をつくることができます。
西村さんの生の演奏で、私が今回一際好きだったのは、ソロコーナーの2曲目『Drems』力強い演奏が、生ならではの呼吸感とともに、グイグイせまってきて、ブラボー、と叫びそうでした。

そう話したら、西村さんから「この曲が気に入ったのは、今年のこのみさんが、攻めているからね」と、おっしゃいました。
攻めている・・そうなのか。
自分の状態で、心に深く入る曲が違う、ということがまた、音楽の持つ魅力であり、楽しさですね。

作品に、画家マティスのストーリーを選んだ今年は、色彩を意識した服装になりました。
この色合わせ、私は、気に入っています。

応援してくださり、あたたかい言葉をかけていただき、ありがとうございました。
また、お会いできますよう。

松浦このみ