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風をあつめて 第15章

2018年10月20日(土)/at MUSICASA
朗読:松浦このみ
ピアノ:西村由紀江
演目:宮沢賢治 作:氷河鼠の毛皮(ちくま文庫刊『宮沢賢治全集8』所収)
   西村由紀江ピアノコーナー
   唯川恵 作:陽だまりの中(徳間文庫刊『短編ベストコレクション現代の小説2018』所収)

朗読と音楽で空間をつくる私のプロジェクト、
その名をグスト・デ・ピーロといいます。
これはエスペラント語です。

宮澤賢治は、エスペラント語を勉強していたそうです。
そして、宮澤賢治の物語は、風が吹くことで始まる作品がいくつもあります。

「風をあつめて」と題するこの公演で
賢治作品を取り上げたのは初めてでしたが、
もしかすると、縁があったのかもしれない、と感じています。

練習している三か月間、折に触れ、
賢治さん、この解釈で間違っていないでしょうか?
と、心の中で問いかけてみました。
きっとその声を聞き取って、こっちだよ、と導いてくれるような気がしたのです。

そんな気持ちにさせる作家は、ほかにいません。不思議です。

由紀江さんがオリジナルの曲をかいて世界を広げてくれました。
そのことには賢治さんはかなり満足して
いらっしゃいます(笑、いやいやそう感じます)

私自身は、唯川恵さんの作品も含め、
作品とたくさん対話できた実感があり、
とても充実した準備期間でした。

はじめて演出アドバイザーをお願いした丸尾聡さんは、
言葉数は多くないけれど、本を理解する上で、
核心を突いたひと言をレッスンのたびにくださり、
その言葉をきっかけにそれぞれの人物に近寄っていける楽しさがありました。

この過程で学んだことを生かし、次はまた新しい気分で、取り組んでいきたい思います。

ご来場くださった皆様、
応援していてくださった方、
本当にありがとうございました。
ではまた来年。

松浦このみ